コーヒーって普段よく飲む割に、どのように作られているのかはよく知らないですよね。
今回、コロンビアでコーヒー農園のツアーに参加して、コーヒーがどのように栽培されているのか、どうやってコーヒー豆が作られているのかを知ることができました。
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コロンビアで農園ツアーに参加
コロンビアはコーヒーの有名な産地。
そんなコロンビアでもコーヒーの村として有名な「サレント」という村で農園の見学ツアーに参加してきました。
参加した農園は山の中にあり、家族経営でやっている小さなところ。
しかし、農薬を使わない完全オーガニックで栽培をしている、こだわりの強い農園でした。
農園の名前は「Don Elias」。
ここの豆は市場には卸しておらず、一部の業者と農園に直接買いに来た客にのみ売っているとのこと。
コーヒーができるまで
コーヒーの木の栽培方法
コーヒーは意外とデリケートな植物で、気温・降水量・日当たり・土壌などの条件が揃っていないと育たないんです。
なかでも日当たりは重要で、栽培には十分な日光が必要なものの、直射日光に当たると刺激が強すぎて「葉焼け」を起こしてしまうのだとか。
そこで、コーヒーの木を栽培する際には、日よけとなる背の高い木”シェードツリー”を一緒に植えます。
Don Eliasの農園では、無農薬で栽培しているため、虫除けの意味もありバナナなどのフルーツの木を植えていました。
花はなかなか見られない
コーヒーの花は開花時期がとても短く、その期間はたったの2日間だけ。
一斉に開花して、すっと散ってしまう様子から「熱帯雨林の雪」なんて言われることもあるそうです。
今回農園に行った時は開花時期を過ぎていたのですが、運良く1つだけ咲いている花がありました。
小さく真っ白な花からは、ジャスミンのような甘い香りがします。
こんな可憐な花から、あの苦いコーヒーができるなんてちょっと想像がつかなかったです。
実はチェリーのような甘さ
花が散ると、次に緑色の小さな実がなります。
これが大きくなるにつれ、黄色〜赤へと色付いていくのです。
熟して真っ赤になったコーヒーの実は、その見た目から「コーヒーチェリー」と呼ばれます。
完熟したコーヒーチェリーは食べると甘いそうですが、自分が行った時にはまだ完熟した実がありませんでした。
それでも赤く色付いた実を食べてみると、ほんのりとした甘みを感じることができました。
収穫は手作業
実が熟したら、いよいよ収穫作業に入ります。
この農園に限らず、コーヒーの収穫というのは手作業で行われるとのことでした。
そのため、収穫期には朝から晩まで一日中、収穫作業に追われるそうです。
コーヒー豆の加工工程
豆の取り出し
コーヒーの実の中には、通常種が二つ向かい合わせに入っています。
この種を取り出して、乾燥・焙煎させると、私たちが普段目にするコーヒー豆になるんです。
収穫したコーヒーの実は、まず皮を剥くための機械にかけられます。
でこぼこのローラーで挽くと外皮が取れて、果肉がついた状態で種を取り出せます。
次に果肉がついたままの種を、水を張ったプールに一晩浸けた後に水洗いすると果肉を綺麗に取り除くことができます。
乾燥は天日干し
水洗いされた豆は、天日干して乾燥します。
打ちっ放しのコンクリートの上に豆を広げて乾燥させた後、良質の豆と二級品に選り分けます。
焙煎
コーヒーは焙煎した後、空気に触れると風味が飛んでしまうため、通常は生豆の状態で出荷するそうです。
しかし、ツアーでは伝統的な焙煎の方法を教えてくれました。
豆を鍋いっぱいに入れて、ひたすら木べらでかき回しながら炒っていきます。
この方法は時間がかかる上、一度に大量の豆を焙煎することができないので、今では自分たちの家で飲む用でしか行っていないとのことでした。
いよいよ試飲
さて、見学ツアーが終わった後は、お待ちかねの試飲!
二級品ではなく、一級品の豆を使ってコーヒーを淹れてくれます。
まず、グラインダーと呼ばれる道具で豆を挽きます。
この時に、粗め〜細かめまで挽き方を調節することで、どっしり〜マイルドまでコーヒーの味を調節できるそうです。
コロンビアではコーヒーをドリップ方式で淹れます。
日本で使われるネル(布)フィルターよりも、薄手でやや目の粗いフィルターでした。
面白かったのは、お湯を注いだ後にスプーンでフィルター内をグルグルかき混ぜていたこと。
日本だとお湯を注いだ後はそっとしておくのが普通なので、やっぱり国によっていろいろなやり方があるんだなーと感心。
さて、感じの味はというと…どっしりとした深みのある味わいで美味しい!!
けっこう濃いめのしっかりとしたコーヒーでした。
今回ツアーに参加して、一杯のコーヒーを淹れるのに、こんなにも多くの手間がかけられていたんだなーと実感…
ツアーに参加することで、いろいろな発見がありました。
みなさんも機会があれば、ぜひ農園ツアーに参加してみてくださいね!
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