巨人の星で、飛雄馬の父として抜群の存在感を誇るのが、星一徹。
頑固オヤジの代名詞のような人物ですが、その職業歴などうなっているのでしょうか？

有名な「日雇い人夫」という言葉のみが先行して知られていますので、彼の職業履歴について、ちょっとまとめてみました。

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星一徹の職業を履歴書風にまとめてみた

まずはじめに、星一徹の職業を、履歴書風にまとめてみました。

昭和17年　東京巨人軍（現在の読売ジャイアンツ）に入団
同年退団（兵役のため）

昭和23年　読売ジャイアンツに入団
同年退団

同年〜昭和41年　土木作業員（アルバイト）

昭和41年 星雲高等学校野球部監督
同年退職

同年〜昭和43年　土木作業員（アルバイト）

昭和44年〜昭和45年　中日ドラゴンズコーチ

以降、それぞれの職業について簡単に紹介したいと思います。

星一徹の選手時代

一徹は、昭和１７年に巨人入団します。
同時期に入団していた川上哲治は、かれの野球センスを卓越したものと感じていて、不運にさえ合わなければ、史上最大の三塁手になっていたはずと太鼓判を押しています。

戦争で兵役に取られた一徹は、戦地で肩を壊してしまいます。
戦争が終わって帰国し、川上から巨人に復帰するよう誘われても、やる気を出しません。
それどころか、ぼーっとして、プー太郎をやってます。

彼の家庭は、奥さんの手内職で賄われているというとんでもない状況。
でも、奥さんは、スパイク・バット・グローブを黙って購入し、一徹の気持ちを支えます。

そして一徹は巨人に復帰。
肩が弱くなっていましたが、魔送球を生み出してカバーしようとします。

ところが川上は、伝統ある巨人軍を汚すことになるからと、一徹に引退すべきだと忠告。
一徹は巨人を退団、球界から姿を消したのです。

日雇い人夫時代

野球界を去った一徹は、家計を支えるために日雇い人夫の仕事をします。
初期は、どうも呑んだくれていることも多くて、怖い・横暴なイメージもあります。

ところが、飛雄馬が王貞治と対決をした昭和33年春に、飛雄馬の高校進学を意識。
巨人の星を目指すためにも高校進学は必須であるため、大好きだった酒をやめ、日々仕事に精をだします。

その仕事ぶりは凄まじく、日中の仕事が終わると、飛雄馬の練習につきあい、さらに夜の工事にも出かけていくという、まさに仕事のダブルヘッダー。
ちょうどオリンピックに向けて日雇いの仕事は多く、一徹はバリバリと働きます。

仕事中にふらつき、同僚からも「無茶だ」と心配される一徹。
しかし、男の一年で仕事をやり遂げ、とうとう、日雇い人夫の給与で高校進学の費用を稼ぎだしたのでした。

飛雄馬の名前で通帳を作り、それを高校入試前に飛雄馬に見せる一徹。
飛雄馬は父の愛の大きさに感激し、泣きじゃくって一徹に抱きつきます。

ところが、その刹那・・・過労がたたって一徹は倒れ、以降、数ヶ月寝込んでしまいました。

ところで、ここで有名なのが「日雇い人夫」という言葉。
「人夫」が差別用語になるという理由で、漫画のコマは「日雇い労働者」に、DVDなどではそこのセリフが無音になっています。
差別的な文脈で使っていないのに、なんか神経質になりすぎていないかな？と多くの人が思った出来事でした。

わずか２週間弱の星雲高校野球部監督

昭和41年、飛雄馬が星雲高校に入学した年、夏の予選まで2週間弱となった時の話です。
PTA会長の判大造が、一徹の元を訪ね、星雲高校野球部監督になってくれと頼み込みます。

一徹は、飛雄馬が集団競技としての野球を身につける助力をすべく、この仕事を引き受けます。

星雲高校野球部のレベルをあげ、血の滲むような練習試合でチームの一体感を作り上げた一徹。
飛雄馬はエースに、判は正捕手になりました。

ところが、予選開始の前日に、一徹は監督を辞任します。
（この時、判大造が、月給以外に支給される100万円の支度金の話をしていますが、当時の100万円って現在の1000万くらいの価値がありますよね？！）

理由は、それまで監督業を努めてきた天野先生への配慮。
この時の心境を、のちに飛雄馬に語っているので、そのセリフを抜粋します。

星雲野球部が甲子園で活躍でもすれば、わしだけがもてはやされ、長い間の天野先生の苦労がかすんでしまう
長い地味な努力をわしは尊ぶ
ひとのふんどしですもうはとりたくない
派手なことも性にあわん

これを聞いた飛雄馬は、泣きながら一徹に抱きつきます。

とうちゃん！とうちゃん！ばかで世渡りのへたっぴいな
だ、だけどおれのほこりの
とうちゃん！おれのとうちゃん！

飛雄馬って、お父さん子ですね。笑

ちなみに、この後、一徹は日雇いの仕事にすぐに復帰しています。

中日ドラゴンズの監督に就任、飛雄馬と死闘を演じる

最初のシーズンが終わり、大リーグボール１号でスターダムにのし上がった飛雄馬。
しかし、自身の生き方をめぐり、シーズンオフには思いなやむ日々が続いてしまいます。

そんな飛雄馬をもう一度燃え上がらせるため、一徹は、中日ドラゴンズのコーチに就任。
昭和４４年〜45年の間、打倒飛雄馬に全身全霊をかけます。

中日のコーチ就任時には、オズマ獲得を条件にし、日本球界に旋風を巻き起こしたほか、翌シーズンは巨人から判を獲得するという禁じ手を使い、徹底的に飛雄馬をたたく一徹。
しかし、大リーグボール３号との戦いに敗れた一徹は、飛雄馬の引退とともに自らも退団して、野球界から去ることになります。

巨人の星について、そのほかにも気になることをまとめてみました。
良かったら、読んでみてくださいね。

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