都立高校の国語の入試問題では、例年「200字の作文」が出題されます。
配点は10点満点で、途中点ももらえます。
書くのと書かないのとでは大きく得点が変わるので、何かしらは書けるようにしておきましょう。
でも、どうやって作文を書いたらいいかわからない!という中学生も多いのではないでしょうか。
簡単にポイントをまとめますので、作文を書くときの参考にしてください。
出題方法の変更はあるかもしれませんが、現時点での傾向を踏まえた上で説明をしていきます。
スポンサードリンク
都立入試の作文問題概要
都立入試の200文字作文は、大問4の問5で出題されます。
大問4の説明文を読んで上で、自分の意見を書くというものですね。
ここの数年の出題方法は以下の通り。
国語の授業でこの文章を読んだ後、「○○」というテーマで自分の意見を発表することになった。このときにあなたが話す言葉を具体的な体験や見聞も含めて二百字以内で書け。なお、書き出しや改行の際の空欄、、や。や「などもそれぞれ字数に数えよ。
基本的にはこの形で出題されていますね。
今後変わる可能性もありますが、これを踏まえて書いていきます。
過去の出題例
作文のテーマである上記の「○○」は、年度によって変わります。
それは大問4の論説文の内容次第ですね。
過去の出題例は以下の通りです。
- 29年度「食生活と歴史」
- 28年度「基本を身につけること」
- 27年度「取り合わせの美」
テーマだけ並べると難しそうに感じますが、あくまでも大問4の本文に合わせた内容になっています。
ですから、本文をしっかりと読んで理解することが大切です。
都立入試の作文の書き方!大きなポイントは2つ
都立入試の作文問題のポイントは2つあります。
- 「自分の意見」を発表するということ
- 「体験や見聞」も含めて書くということ
この2つが大切です。
問題文に書かれていることですね。
「自分の意見」の書き方
大問4の本文を読んだ上で考えた自分の意見を述べます。
なかなか思いつくのが難しいですが、筆者の意見に賛成・反対というのも「自分の意見」のひとつです。
「体験や見聞」の書き方
実際に体験したことや、誰かに聞いたこと・テレビで見たことなどを参考に書きます。
必ずしも詳しく勉強している必要はありません。
作文の書き方の例
都立入試の29年度の問題「食生活と歴史」を例に、作文を書いてみます。
あまり難しく考えすぎずに、まずは気軽に書いてみましょう。
「筆者の意見」を読み解く
作文を書く上では、筆者の意見も捉える必要があります。
この文章で、筆者は以下のように述べています。
その民族の食生活のあり方が、歴史には直接的にも間接的にも反映されており、食生活史の研究は、それぞれの国の社会構造や歴史的特質を明らかにしうる可能性を秘めている。(第十八段)
また、その前の段落では、食糧の獲得や生産・茶の湯などの文化性・調理方法・食べる道具・儀式や作法・共食などについても述べていますね。
これらを軸に作文を書いていれば、「文章を読んで」という点もクリアできることになります。
ですから、単純に「食生活」と言っても、木の実の採集やスプーンについて書いても問題ないのです。
本文からズレることなく自分の書きやすい内容に持っていくというのがテクニックのひとつですね。
あるいは、筆者の意見に賛成・反対という文章でも構いません。
自分の体験・見聞から意見をまとめる
入試問題なので、ちゃんとしたことを書かないといけないというプレッシャーもあるかもしれません。
しかし、内容は大きくズレていなければ問題ありません。
「食生活と歴史」について、関係しそうな体験を思い出します。
都立入試があるのは2月末ですね。
最近、何食べました?
節分の豆や恵方巻き、バレンタインのチョコレート、1月にはおせち料理やお雑煮や七草粥も食べたかもしれません。
その時に家族や友人と話したこと、テレビや新聞で見たことなどなんでもいいので思い出してみましょう。
恵方巻き食べてる時に、お父さんが「恵方巻きなんて昔は食べてなかったのになぁ」と言っていたとします。
これだけでも作文のネタとしては充分です。
それを元に作文らしく文章をまとめてみます。
毎年、節分になると、私は家族と一緒に恵方巻きを食べます。
その時に父が「恵方巻きなんて昔は食べていなかった」と言っていました。
しかし、今では恵方巻きを食べる文化が定着しているように思います。
このように、食生活は時代の流れと共に変化する可能性があります。
ですから、その時代の食生活を理解するということは、その時代の文化や歴史を理解することに繋がるのではないかと思います。
これだけでも、少しはそれっぽい作文になったのではないでしょうか。
文字数などは数えていないので、あとは微調整をする感じですね。
作文用紙の使い方も採点対象に
採点には、作文の内容だけでなく、作文用紙の使い方なども含まれています。
特に注意しないといけない点としては、
- 段落の最初は1マスあける。
体験や見聞を書いた段落と、自分の意見を書いた段落にわけるイメージですね。 - 句読点は1マス使う。
行の最初に句読点が入る場合は、前の行の最後に付け加える。 - 誤字や脱字
などです。
これらは減点の対象となるので注意しましょう。
スポンサードリンク