都立入試問題 平成29年度(2017年度) 数学大問3の解説です。
都立入試や高校受験全般という観点で解説を書いていきます。
過去問を解いたときなどの参考にしてください。
配点は問1が5点、問2①②が各5点の合計15点。
問1や問2①は一次関数の基本的な操作なので確実に点数を取っておきたいところです。
問2②はよく出題されるパターンではあるものの、数学が苦手な生徒はパスしても良いかもしれません。
都立高校の過去問は、東京都教育委員会のWEBサイトで閲覧およびDLをすることができます。
必要に応じて参照してください。
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問1 一次関数の座標を求める
問1を解く前に、まずこの大問で与えられている情報を整理します。
最初の段階では、直線ℓの式とグラフだけわかっていますね。
その上で、問1を解きます。点Pは直線ℓ上にある点です。
x座標でもy座標でも、わかっている座標を直線ℓの式に代入すればもう一方が求められます。
この問題では、x座標がわかっているので、直線ℓの式のxに代入してy座標を求めます。はっきり言ってしまうとサービス問題です。
この問題が解けなかった人は、同じような問題を練習して必ず解けるようにしておきましょう。
問2① 座標平面上の面積の二等分
問2を解く前に、まずは問2で新たに与えられた条件を整理します。点Pの位置が変わって、点Cが加わっています。
点Pは座標がわからない流動的な点ですが、点Cはx座標がわかっている固定的な点ですね。
問2①の問題を読むと、直線mは△ACBの面積を二等分するということがわかります。
直線mは△ACBの頂点である点Cを通って面積を二等分しているので、点PはABの中点になります。
これは非常に大切なポイントなので、覚えておきましょう。
また、座標平面上の中点の求め方も頻出テクニックです。
必ず覚えておきましょう。
x座標同士を足して半分、y座標同士を足して半分です。
その上で、やらないといけないことを整理します。
求めたいのは直線mの式なので、そこから逆算して考えてみましょう。
直線mの式を求める
↓
そのために、点Pと点Cの座標を求める
↓
点Pを求めるために、点Aと点Bの座標を求める
ですので、順番にやることを整理すると…。
- 点Aと点Bの座標を求める
- 点Aと点Bの座標を使って、点Pの座標を求める
- 点Cを求める
- 点Pと点Cの座標を使って、直線mの式を求める
このような感じですね。
点Aはy軸上の点なので、x座標が0だとわかります。
(あるいはy切片として考えてもかまいません。)
また、点Bはx軸上の点なので、y座標が0だとわかります。
点Pは点Aと点Bの中点なので、上記のポイントを使って求めます。
また、点Cのx座標は-12で、さらにx軸上の点なのでy座標は0だとわかります。
点Pと点Cの座標がわかったら、それらを使って直線mの式を求めます。
2点の座標から直線の式を求めるときは、連立方程式を使います。
y=ax+bのxとyに座標を代入した式を2つ作って、連立方程式を解きましょう。
aとbを求めて式が完成します。
問2② 座標平面上の面積(応用)
問2の続きで、新たに点Dをとります。
点Dは、y軸について点Bに線対称な点です。
また、固定的な点Dに対して、座標がわからない点Pを求める問題です。
面積の条件に合うような点Pを求めていきます。大まかな流れは画像に書いた通りです。
その流れに従って、問題を解いていきます。
まず、座標がわからない点Pのx座標をtとして、tを使って点Pのy座標を表します。
tを使った式で表してしまってかまいません。関数の応用問題を解くときの基本的なスタートですね。
都立高校の入試問題では頻繁に使うテクニックのひとつです。
次に、tを使って△CDPの面積を表します。
さらに、tを使って△ACPの面積を表します。
それらを使って方程式を作り、それを解きます。
関数の応用問題は、しっかりと練習をすれば解けるようになると思います。
80点以上を目指す生徒であれば、確実に押さえておきたいところです。
他の年度の過去問も含めて、解き直しと練習を繰り返しましょう。
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