都立入試問題 平成29年度(2017年度) 数学大問2の解説です。
都立入試や高校受験全般という観点で解説を書いていきます。
過去問を解いたときなどの参考にしてください。
配点は問1が5点、問2が7点の合計12点。
証明問題は途中点がもらえることもあるので、諦めずに何か書けるようにしておきたいところです。
都立高校の過去問は、東京都教育委員会のWEBサイトで閲覧およびDLをすることができます。
必要に応じて参照してください。
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問1 文字式(規則性)
都立大問2の定番パターン「生徒が作った問題」ですね。
一見難しいタイプの問題に見えますが、確実に点数を取れるサービス問題のひとつです。
実は、数学的なポイントはあまりありません。
長い文章を読んで「何を言っているのか何をやっているのか」というのをいかに読み解くか、にかかっています。
この問題が解けなかった人は、他の年度の過去問などで「長い文章を読み解く」練習をしましょう。
国語の読解にも通じますが、要点をまとめます。
- 1段目に2個、2段目に3個…10段目に11個のマスがある
- 全ての段について、左端のマスに「5」、右端のマスに「-3」を入れる
- 他のマスは、その真上のマスとその左隣(左上)のマスの和を入れる
簡単にまとめるとこのような感じです。
最後の和のルールだけは勘違いしてしまう人もいるかもしれませんので、注意して読み取りましょう。
では、問題を解いていきます。
図示されているマスは、10段目の右から2番目のマスです。
都立高校の入試という観点ですが…。
個人的に推奨したい解き方は「全部書く」です。
10段だけですし右の方だけマスを埋めていけばいいので、あれこれ計算方法を考えるよりも書き出した方が正確です。
都立高校であっても自校作成(グループ作成)問題の場合はそうもいきませんが、共通問題であればそれでも充分だと思います。
それよりも、何としても確実に5点を取る!ということが大切です。
書き出してみた結果は以下の通りです。
どうしても計算で解きたいという人のために、一応計算のロジックも載せておきます。この計算については、規則性や数列という概念ですね。
もちろん理解するに越したことはないです。
問2 文字式の証明
問2も例年通り、文字式の証明問題です。
生徒が作った問題に先生が工夫を入れてるという設定も例年通りですね。こちらもまずは問題の要点を読み取ることが大切です。
- 1段目に2個、2段目に3個…5段目に6個のマスがある
- 他のマスは、その真上のマスとその左隣(左上)のマスの和を入れる
- 全ての段について、左端のマスに「a」、右端のマスに「b」とする[仮定]
- 5段目の和が、1段目の和の16倍になることを証明する[結論]
証明をするにあたっての仮定と結論も以上の通りです。
文字式の証明をするときのポイントがあります。
例えば、PとQが等しいことを証明する場合は…。
- P=〜 の式を表す
- Q=〜 の式を表す
- 同じ式で表せたから等しい
PがQの3倍になるという時も、まずはP=〜とQ=〜を表すのが基本ですね。
この問題の場合は、5段目にある6個のマスに入っている数の和が1段目の2個のマスに入っている数の和の16倍である、というのが結論です。
文章が長いので、簡単にいうと…。
5段目の和が1段目の和の16倍です。
上記のPとQの例の通り、5段目の和と1段目の和をそれぞれ式で表すというのが基本的な流れになります。
こちらもやはりマスを描いて、全部書き出してしまいましょう。
その上で、証明を書きます。
都立高校入試の文字式の問題は、似たようなパターンで出題されることが多いです。
特に、マスに入れる系や図形の面積や長さ系の文字式の問題は確実に解けるようにしておきましょう。
見た目以上に、案外解けるもんですよ。
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