2018-2019シーズンから、新たに始まるUEFAネーションズリーグ。
W杯やEUROと並んで、世界最高峰のナショナルチームの戦いが期待できる大会です。

第1回大会を例にレギュレーションなどをまとめてみます。

(写真はUEFA via Getty Imagesより)

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UEFAネーションズリーグとは

UEFAネーションズリーグは、UEFAに加盟している国と地域の代表チームによって競われる大会です。
開催時期は偶数年9月から奇数年6月まで、2年に1度開催される予定。

第1回大会は、2018年9月から2019年6月となっています。

参加国とグループ分け

第1回大会には、UEFAに加盟している55の国と地域の代表チームが参加します。

まず、55の代表チームが4つのリーグに分けられます。
これはUEFAランキングに基づくもので、概ね強さで分かれていると考えて良いです。
上位から順にリーグA、リーグB、リーグC、リーグDという名称になっています。
さらに各リーグ内は抽選で4つのグループに分けられます。

2018年1月24日に第1回大会のグループ分けが行われました。
その結果は以下の通りです。

リーグA
グループ1 ドイツ
フランス
オランダ
グループ2 ベルギー
スイス
アイスランド
グループ3 ポルトガル
イタリア
ポーランド
グループ4 スペイン
イングランド
クロアチア
リーグB
グループ1 スロバキア
ウクライナ
チェコ
グループ2 ロシア
スウェーデン
トルコ
グループ3 オーストリア
ボスニア・ヘルツェゴビナ
北アイルランド
グループ4 ウェールズ
アイルランド
デンマーク
リーグC
グループ1 スコットランド
アルバニア
イスラエル
グループ2 ハンガリー
ギリシャ
フィンランド
エストニア
グループ3 スロベニア
ノルウェー
ブルガリア
キプロス
グループ4 ルーマニア
セルビア
モンテネグロ
リトアニア
リーグD
グループ1 ジョージア
ラトビア
カザフスタン
アンドラ
グループ2 ベラルーシ
ルクセンブルク
モルドバ
サンマリノ
グループ3 アゼルバイジャン
フェロー諸島
マルタ
コソボ
グループ4 マケドニア
アルメニア
リヒテンシュタイン
ジブラルタル

リーグAの顔ぶれはさすがです。
EUROの前哨戦と言えど、かなりアツい戦いになりそうです。

リーグ戦について

各グループでホーム&アウェイの試合を行って順位を決めます。
基本は4チームのグループの6試合分が日程として考えられています。
3チームのグループは残った日程で従来通りの親善試合を組むと思われます。

昇格・降格とトーナメント戦について

各グループの首位と最下位のチームは、次大会でのリーグ昇格・降格があります。
これがネーションズリーグの最大のポイントになりそうです。

しかし、2年おきに行われる大会ですから、チームの様子も変化しています。
2年前の結果を元に昇格・降格することが果たして適切な判断なのか疑問が残ります。

また、昇格のないリーグAの各グループ首位の4チームは、トーナメントを行って優勝を争います。

UEFAネーションズリーグの目的

W杯やEUROの合間を縫って開催されるUEFAネーションズリーグ。
目的は何なのでしょうか。
今までに出てる話から推察します。

親善試合の日程を有効利用する

今まで注目度の低かった親善試合の日程を正式な大会にして、世間の注目度をあげることと選手たちの緊張感の喚起といったところでしょうか。
勝っても負けても特にどうにもならない親善試合を可能な限りお金に変えようという目的も見え隠れします。
それ自体は悪いことではないのですが、親善試合だからこそ若手や新しいシステムを試せていたという側面もあるので期待と同時に不安もありますね。

EUROの予選を兼ねている

2018-2019年に開催される第1回大会では、優勝国が2020年のEURO出場権を得ることができます。
また、EURO予選とリンクしているため、繰り上げやプレーオフなどとも複雑に絡んできそうです。
(そもそもネーションズリーグやりながらEURO予選ができるのかよくわかりませんが…)
ゆくゆくはW杯のヨーロッパ予選ともリンクする可能性がありますね。

UEFAネーションズリーグの問題点

世界最高峰とも言えるヨーロッパのナショナルチームの大会が増えるのは、サッカーファンとしては楽しみな限り。
しかし、問題点や懸念点があるのも事実です。
個人的に思いつく問題点などを列挙します。

選手の負担が増えることでクラブは?

選手はあくまでも各クラブに所属しています。
親善試合なら出さないということもアリですが、公式戦となると話は別。
選手の肉体的・精神的な疲労感をクラブとしてどこまで許容できるのかというのが一番わかりやすい問題点でしょう。

南米やアジアの国が欧州と対戦する機会が減る?

ネーションズリーグは、今まで親善試合が行われていた日程が使われます。
つまり、他の大陸の国はヨーロッパの国と試合をすることが難しくなるのでは?という心配点です。<>/p

南米やアジアの国からしたら、ヨーロッパの国と試合をするのは実力を試せるいい機会です。
それが減ってしまうのは我々からしたら少し面白くないところ。
サッカーファンとしてヨーロッパの国の試合が観たいのと同時に、日本人として日本代表がヨーロッパ相手にどこまで戦えるのかというのもまた観たいものです。

W杯やEUROとの住み分けは?

ネーションズリーグは、W杯とEUROの間の年に開催されます。
つまり、毎年のようにヨーロッパの国が参加する国際大会が開かれるのです。

しかもW杯やEUROのような短期決戦ではなく、ある程度長期に渡る大きな大会です。
下手したら本命であるはずのW杯やEUROよりも目立ってしまいます。

極端な例えで申し訳ないですが、クラブW杯とUEFA チャンピオンズリーグのような関係になってしまわないか心配というか…。
もちろんW杯にはヨーロッパの国や南米の国が多く出るので、さすがにそれを食ってしまうということにはならないと思いますが…。
単純にレギュレーションだけ見ると、とても面白そうだと思ってしまうからこその心配ですね。

第2回大会以降はどうなる?

第1回大会を行った後に、レギュレーションの調整が入ると思われます。
成功すれば試合数の増加などもあり得るでしょう。
過密日程による選手の負担増などにならないように、是非とも配慮してもらいたいものですね。

UEFAネーションズリーグへの期待

何はともあれ楽しみな大会ではあります。
まずは、第1回大会が無事に成功することを祈ってます。

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