愛くるしい姿で、動物園の人気者であるパンダ。
パンダの主食となる食べ物は竹や笹です。
では、竹や笹以外には何を食べているのでしょうか?
野生と飼育下でも違いますが、簡単にまとめていきます。
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パンダは草食動物なの?
パンダは竹や笹を食べているので、草食動物と思われがちです。
しかし、生物学上の分類はクマ科なので、どちらかというと肉食動物ですね。
肉食だけど竹も食べる雑食動物、という解釈が正しいかもしれません。
草食動物の場合、消化・吸収に時間がかかるので腸が長いのが一般的です。
ところが、パンダは腸が短いので、その点についてもやはり肉食動物(あるいは雑食動物)であるといえます。
また、目の位置やキバ(犬歯)にも肉食動物の特徴が出ています。
目が顔の前方についているのは、対象を立体的に捉えて正確にハントするためです。
そして犬歯は、肉を引き裂くためのものですね。
しかし、俊敏に動く能力は失われているため、逃げ回る動物を捕らえて食べるということはできないと考えられています。
パンダは竹や笹の他に何を食べるの?
パンダは肉食動物です。
ですから野生であれば、虫や小動物(ネズミなど)も食べています。
さらにごく稀に人里に降りてきて家畜の肉を食べるなど、ときおりクマらしさを見せることも…。
自分で狩りをすることはほぼないようですが、肉を差し出せば食べるというぐらいには肉食動物としてのアイデンティティはあるようです。
また、動物園などの飼育下では、ミルクやリンゴ・ニンジン・サツマイモなども好んで食べています。
ですので、本来は肉食動物だけど植物も食べる雑食動物と認識するのが正しそうです。
パンダはなぜ竹や笹を食べるの?
本来は肉食動物であるパンダですが、野生のパンダは食べ物の95%以上が竹や笹です。
なぜそのような食生活になったのでしょうか。
おそらくその理由は「竹が手に入りやすいから」ということに尽きると思います。
野生のパンダが生息しているのは中国の山奥。
冬には厳しい寒さや雪に覆われる地域です。
その中で、年間を通して食物を確保するのは難しいでしょう。
竹には以下のような特徴があります。
- 生長スピードが非常に速い。
- 地下茎がある限りひたすら生え続ける。
ですので、とりあえず竹であれば食物として確保しやすいのです。
ちなみにある実験によると、竹とリンゴを並べた場合、パンダはリンゴを優先した食べるようです。
つまり、好きで竹を食べているというよりは、本当はリンゴが好きだけど仕方なく竹を食べているのかもしれません。
パンダは竹や笹ばっかり食べてて大丈夫なの?
パンダの食べ物のほとんどが竹や笹です。
そんな食生活で大丈夫なのでしょうか。
まず、客観的な事実として、竹にはそんなに栄養がありません。
さらに、上記のようにパンダの腸は短いので、竹を上手く消化することができません。
糞にもそのまま竹が混ざっていることが多いようです。
しかしパンダはあの巨体なので、大量に竹を食べる必要があります。
1日に食べる竹の量はおよそ15kgとも!
その結果、起きている時間のほとんどが竹を食べている時間になっているそうです。
あとはなるべく体力を使わないように寝ているだけ…。
とても非効率にも思いますが、何もない中国の山奥でラクに生き延びる方法がこれだったんでしょうね。
パンダには天敵もいないのでそこまで動く必要がありません。
(皮肉なことにパンダを捕まえるのは人間だけです)
巨体を動かして動物を狩るよりも、勝手に生えてくる竹をひたすら食べてた方がいいという判断なのかもしれませんね。
パンダが竹を食べている姿は結構ワイルド
竹や笹の葉、あるいはリンゴなどを食べているパンダはそれでも可愛い感じがするかもしれません。
しかし、竹の茎をバリバリ食べているパンダはなかなかワイルド。
良く言えばワイルドなのですが、悪くいうとほぼおっさんです。
こんな感じで、特に活発に動くこともなくひたすら竹を食べるのがパンダなのです。
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